独学で証券アナリスト試験に合格できるのか不安な方も多いと思います。
断言します!証券アナリスト試験は対策法を間違えなければ、
独学で十分に合格することが可能です。
この記事では、証券アナリスト1次試験に短期間で合格する方法をお教えします。
目次
証券アナリスト1次試験の勉強法【独学・ポイント・勉強時間】
1次試験の試験科目
- 証券分析とポートフォリオ・マネジメント
- 財務分析
- 経済
1次試験合格に必要な勉強時間の目安
証券アナリストの1次試験合格までに必要な勉強時間は平均で200時間と言われています。
1次試験の科目のうち、証券分析とポートフォリオ・マネジメントはほかの科目の倍のボリュームがありますので、時間配分としては、証券分析とポートフォリオ・マネジメントが100時間、残り2科目が50時間くらいといった感じになります。
もちろん、得意分野や仕事で携わる分野がある方は勉強時間のウエイトを変更することも重要です。
独学で合格するために使用する教材【1次試験】
まずはじめに、アナリスト協会から送られてきた大量のテキストは使いません!
封印してください。また、協会の推奨図書もその道の専門家を目指すプロの方以外正直不要です。
必要な教材は、TAC出版の出している総まとめテキスト・過去問題集です。
基本テキスト(科目別)、過去問題集(科目別)を3科目分、計6冊購入すれば、十分合格ラインに到達できます。
内容もわかりやすく、解説も充実しており、試験対策の教材(市販書)としてはこれ以上のものはありません。
事実、試験会場では、予備校独自のものを除き、ほぼすべての受験生が総まとめテキストを使って勉強していました。
【テキスト】
【過去問題集】
1次試験の勉強方法【科目別】
個人的なおすすめの勉強順位は、
財務分析>経済>証券分析とポートフォリオ・マネジメントです。
なぜなら、証券分析とポートフォリオ・マネジメントには基礎として他の2科目の内容が含まれていることがあるからです。
それ以外の理由としては、3科目の中で一番難解なため、モチベーションを維持するのが大変だと思われるからです。
どの科目も基本的な対策スタンスは変わりません。
合格ラインである6割をどうやって稼ぐか、ということです。
頻出論点の過去問を繰り返し解く、それが最短の道です。
①証券分析とポートフォリオ・マネジメント
証券分析とポートフォリオ・マネジメントは1次試験の中で最もボリュームが多い科目です。
苦手分野を作らず、基礎的な問題をまんべんなく、取りこぼすことなく得点することが合格への近道になります。
金融機関に勤めている方以外は、デリバティブについては馴染みがなく、難しく感じるかもしれません。その場合は、それ以外の分野でカバーすれば大丈夫です。
大問構成と配点
- 証券の基礎知識(15点)
- ファンダメンタルズ分析(30点)
- 株式分析(30点)
- 債券分析(35点)
- デリバティブ(30点)
- ポートフォリオ理論(40点) 計180点満点
4→3→6→2→1→5の順番で勉強するのがおススメです。
株式・債券分析はパターンが決まっており、得点源にしやすいです。
逆に、デリバティブは難解なため深入りしないほうが無難です。
基本的なオプションの図・プットコールパリティくらいを頭に入れておけば大丈夫だと思います。
繰り返しになりますが、どの論点も基礎的な問題を、取りこぼしなく得点するのが重要です。
簡単にポイントをまとめておきます。
証券分析のポイント
- 苦手分野・捨て論点を作らない(デリバティブは別)
- テキストに載っている公式は必ず暗記する
- 基礎的な問題は必ず得点する
- とにかく繰り返し過去問を解く
1次試験では、約6割が過去問と同じような問題です。
繰り返し言いますが、とにかく繰り返すことが重要です!!
②財務分析
財務分析は1次試験の科目の中で、一番簡単です。
配点の高い財務諸表分析を完璧にすれば、合格に非常に近づきます。
大問構成と配点
- 財務分析や会計の基礎知識(34点)
- 会計処理①(18点)
- 会計処理②(12点)
- 財務諸表分析(26点) 計90点満点
大問2・3は会計処理をベースとした問題が出題され、年金会計・M&A・日本基準とIFRSの違いなどが出題されます。
大問4の財務諸表分析は、2パターンしかありません。配点も26点と大きいので絶対に得点しましょう。
財務分析のポイント
- 簿記の基礎知識を学ぶ
- 会計用語を覚える
- 財務指標を覚える
- 公式を覚える
- 財務諸表分析は必ず得点する
サービス科目です。比較的楽に合格することができると思います。
③経済
経済は人によって好き嫌いが分かれる科目です。
内容が理解しずらく、ボリュームの割に苦労している受験生が多くいます。
経済学部出身の人はかなり有利だと思われる方が多いですが、大学卒業後、普通の人は忘れています。
なので、皆さんのスタートラインは同じだと思って大丈夫です!
大問構成と配点
- ミクロ経済学(22点)
- マクロ経済学(35点)
- 金融経済(15点)
- 国際経済(18点) 計90点満点
ミクロ経済学では、企業の利潤最大化をイメージしたうえで過去問題に望みましょう。マクロ経済学では、AD-AS、IS-LM曲線など、前提条件が与えられた際にどのように変化するか理解することが必要です。
金融経済は、常識で解答できる問題が多いですが、対策のしにくい分野でもあります。国際経済は他の分野よりもパターン化されており、公式等をしっかり暗記することで対応できます。
経済のポイント
- 経済学部でなくてもスタートラインはほとんど変わらない
- ミクロ経済学は企業の利潤最大化を意識する
- マクロ経済学は実際に図を描く(横軸・縦軸の項目が重要)
- 国際経済は公式を覚える
1次試験対策まとめ
簡単に大事なポイントをまとめます。
1次試験対策まとめ
- TAC出版の基本テキスト・過去問題集を使う
(協会のテキストは封印すること) - 基礎的な問題を満遍なく得点する
(難しい問題は合否に関係しない) - 公式・パターンがあるものは暗記する
- 過去問をひたすら繰り返す
(問題を見ただけで頭の中で解法が浮かぶまで)
最後に、記事中では触れてきていませんが、証券アナリスト試験では電卓が2台まで持ち込めます。そのうち1台は関数電卓や金融電卓を利用している人が多いです。
関数電卓は難しい計算でも簡単に答えを出すことができますが、普段から使っている人は少ないと思いますので、電卓の練習も必要です(笑)
以上で1次試験の3科目が終わりです。
しっかりと対策すれば、合格は難しくありません。
とにかく、大事なところを繰り返し解いて力をつけていきましょう。
少し長くなってしまったので、2次試験対策は別の記事でお伝えします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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