証券アナリスト資格を取得したい!
けど、何から始めれば…というような方でも当サイトの記事を読めば資格取得までの道筋がわかります。
証券アナリスト資格の取得には、通信講座の受講や1次・2次試験があり、取得までの道のりは長く効率的に受験計画を立てなければ遠回りになってしまいます。まずは、敵を知らなければ話になりません。
この記事では、遠回りをせず、最短で合格にたどり着くための道筋を解説します。
目次
証券アナリスト資格の概要
証券アナリスト資格とは?
金融関係資格の中でも難易度が高く、特に金融業界での評価の高い資格です。また、金融関係資格でありながら、身につけた金融知識は様々な業界で活用することができるため、近年では他業界からの評価も上がってきています。
金融業界への転職を考えている方、キャリアアップを考えている方にも、お薦めできる資格です。
日本証券アナリスト協会では、証券アナリストを以下のように定義しています。
証券アナリストとは、証券投資の分野において、高度の専門知識と分析技術を応用し、各種情報の分析と投資価値の評価を行い、投資助言や投資管理サービスを提供するプロフェッショナルです。
引用)日本証券アナリスト協会「証券アナリストとは」
現在、資格の保有者は27,000人を超えており、とCFP(ファイナンシャル・プランナーの最上位資格)と並ぶ人気資格になっています。
毎年の受験者数は、1次試験(春・秋:年2回)で10,000人超、2次試験は約2,500人と受験数からもその人気度合がわかります。
試験日程|証券アナリスト(1次試験・2次試験)
証券アナリストの試験は、1次試験と2次試験に分かれています。1次試験に合格しなければ、2次試験は受けられません。これはほかの資格と同様です。
1次試験は年2回、2次試験は年1回実施されています。
【1次試験】
- 春試験(4月下旬に実施)
- 秋試験(9月下旬または10月上旬に実施)
【2次試験】
- 6月上旬に実施
試験会場は、1次・2次試験ともに、国内外で行われていますが、比較的大きな都市で行われます。
参考:【試験会場】
国内(9都市):札幌、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、福岡
海外(3都市):ニューヨーク、ロンドン、香港
ここに注意
証券アナリスト協会の通信講座(1次レベル・2次レベル)
証券アナリスト試験は、1次試験・2次試験ともにいきなり試験を受けることができません。
1次試験・2次試験それぞれに協会の通信講座を受講する必要があります。
1次試験の通信講座は全3科目あり、受講料は3科目一括で56,500円(税込)です。※金融機関等の会員受講者は、50,300円(税込)です。

(引用元)https://www.saa.or.jp/cma_program/cma1/kouza/index.html
この講座3科目が、1次試験の試験科目・試験範囲となります。
このことから、日本証券アナリスト協会は、試験に合格することのみでなく、学習の過程も重要視していることがわかります。
また、通信講座は3科目同時受講となりますが、試験は1科目ずつ受験することが可能です。
ココがポイント
- 通信講座は申込受付期間と開講期間が決まっているため、計画的に受講をしないと取得までに時間を要する
- 受講後、翌年度から3年間(春・秋 計6回)のうちに合格する必要がある
1次試験合格後、2次試験を受験するための通信講座を受講することができます。受講料は、53,500円(税込)
※第1次レベル講座と異なり、割引料金の設定はありません。

(引用元)https://www.saa.or.jp/cma_program/cma2/kouza/index.html
(4)の職業倫理・行為基準が増え、計4科目となります。
また、(2)コーポレート・ファイナンスと企業分析において、試験範囲に一部追加があるものの、試験範囲のほとんどは1次試験と同様です。
ただし、1次試験がマークシートであるのに対して、2次試験は記述試験であるので、選択肢から答えを選ぶことができません。問題の本質をしっかりと理解できているかが問われることになります。
しかし、頻出論点は決まっておりますので、(本質の理解)=(パターンを覚える)で対応可能です。
ココがポイント
- 受講後、3年間(受験機会は計3回)のうちに合格する必要がある
- 1次試験と違い、科目合格制度がない
- 職業倫理・行為基準の得点が一定水準に達しない場合は不合格となる
通信講座を修了し、2次試験を受験・合格すれば、証券アナリストへの道はもう少しです。実務経験要件を満たし、登録行うことで、証券アナリスト(CMA)を名乗れるようになります。
いかがでしたでしょうか、少し試験制度が複雑ですので流れをまとめておきます。
試験合格までの流れ
- 1次試験の通信講座を受講する(3科目:56,500円)
- 1次試験を受験⇒全3科目に合格する(春・秋の年2回、1科目ずつ受験可能)
- 2次試験の通信講座を受講する(4科目:53,500円)
- 2次試験を受験⇒合格する(春に1回、全科目同時受験)
- 2次試験合格後、証券アナリスト協会に入会申請を出すことで証券アナリスト(CMA)を名乗ることができる(要実務経験)
証券アナリストの試験科目・出題内容・受験料
1次試験の試験科目・出題内容・受験料
1次試験の受験料は、3科目一括受験で12,700円(税込)です。
科目ごとの受験も可能で、科目合格制度が採用されています。

(引用元)https://www.saa.or.jp/cma_program/cma1/test/index.html
ココがポイント
出題範囲は原則としてテキストから出題とありますが、アナリスト協会から送られてくる通信講座のテキストは膨大な量、かつ、難解です。もちろん、市販のテキスト(TAC等)には載ってない項目もありますが、試験合格のためだけであれば市販のテキストで十分です。
受験生の多くは試験対策に市販のテキストを使用しているため、協会のテキストにしか掲載のない問題が出たとしても、その問題が試験での合否に関わることはめったにありません。
2次試験の試験科目・出題内容・受験料
2次試験の受験料は、8,400円(税込)です。
2次試験は一括受験となり、科目合格制度はありません。

(引用元)https://www.saa.or.jp/cma_program/cma2/kouza/tab01.html
ココがポイント
1次試験との違いは、出題内容・範囲に「テキストの内容が必ずしもそのまま引用されるわけではない」と記載がある点です。
しかし、マークシートのように、選択肢がない試験では当たり前です。
過去問題集にしっかりと取り組むことで、合格に必要な出題内容・範囲についてはカバーが可能です。
通信講座受講料・試験受験料をここで一度まとめておきます。
資格取得までの費用
資格取得までに掛かる費用は、総額 131,100円(税込)
- 1次試験通信講座 56,500円(税込)
- 1次試験受験料 12,700円(税込)
- 2次試験通信講座 53,500円(税込)
- 2次試験受験料 8,400円 (税込)
※独学用のテキスト代、資格予備校は別途掛かります。
金額だけに着目してしまうと、高いと思われるかもしれんせんが、身に付けられる知識や自身の付加価値になることを考慮すれば、決して高い金額ではないと思います。
証券アナリスト1次試験・2次試験の難易度と合格率
1次試験の難易度と合格率
1次試験の最近5年間の合格率は、約50%です。
満点を目指すというなら別ですが、合格するだけであればそこまで難易度は高くありません。
合格ラインは概ね6割ほどと言われています。
マークシート・4択の試験で合格ラインが6割であれば、闇雲に頑張れば合格できます。
でも、この記事を読んでる皆さんは効率よくサクッと合格したいですよね?
効率のいい・ポイントを押さえた勉強法については別の記事で扱います。
ぜひ、読んでみてください。
-
-
証券アナリスト試験|1次試験対策|おすすめテキストや過去問題集での勉強法ポイント解説
独学で証券アナリスト試験に合格できるのか不安な方も多いと思います。 断言します!証券アナリスト試験は対策法を間違えなければ、 独学で十分に合格することが可能です。 この記事では、証券アナリスト1次試験 ...
続きを見る

(引用元)日本証券アナリスト協会 CMA1次レベル受験データ
2次試験の難易度と合格率
2次試験の合格率は、40~50%です。
1次試験同様、合格するだけであれば、難易度は高くありません。
しかし、試験は1次試験と違い一括受験です。
試験範囲も多く、試験時間も長いため、学習するべきポイントの取捨選択や時間配分が重要になってきます。
このあたりの勉強法についても、別記事で扱います。
-
-
証券アナリスト試験|2次試験対策|おすすめテキストや過去問題集での勉強法ポイント解説
独学で証券アナリスト試験に合格できるのか不安な方も多いと思います。 断言します!証券アナリスト試験は対策法を間違えなければ、 独学で十分に合格することが可能です。 この記事では、証券アナリスト2次試験 ...
続きを見る

(引用元)日本証券アナリスト協会 CMA2次レベル受験データ
ココがポイント
- 1次、2次試験ともに合格率は50%前後(合格ラインは概ね6割)
- 勉強方法・戦略を間違えなければ合格は難しくない
- 問題の難易度 ≠ 試験の難易度
まとめ
最後に大事なポイントについて、まとめたいと思います。
ポイントまとめ
- 証券アナリストは、市場価値の高い金融資格
- 通信講座・試験と合格までの道のりが決まっている
- 試験問題の難易度は高いが、合格するための難易度はそこまで高くない
- 費用は掛かるが、自己投資と考えれば決して高くない
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
証券アナリストってどんな資格なの?どうやって受ければいいの?って方の疑問や不安が少しでも解消できていたらうれしいです。
他の記事では、効率の良い勉強法や合格体験記等をお伝えできたらと思っています。
では、また。